全国高校サッカー選手権埼玉大会決勝トーナメント(10月12、14、26、11月2、3、10、17日)の開会式と組み合わせ抽選会が13日、大宮ソニックシティで行われ、出場の52校の組み合わせが決定。決勝は11月17日に埼玉スタジアム(14時05分・キックオフ)で行われ、優勝校が全国高校選手権(12月30日~来年1月13日・埼玉スタジアムほか)に出場する。

52校は県U−18(18歳以下)Sリーグ所属チーム及び今夏の全国高校総体県予選の8強の25校に加え、1次予選を突破した27校。今夏の全国高校総体に出場し、第1シードの西武台と第2シードの聖望学園は10月26日の3回戦から、その他のシード校は同14日の2回戦からそれぞれ登場。前回大会覇者の浦和南は1回戦で強豪の狭山ケ丘と顔を合わせる。

ここまでの県内大会はすべて優勝、準優勝チームが異なり、新人大会は昌平、正智深谷、関東大会県予選は武南、浦和東、全国高校総体県予選は西武台、聖望学園だった。それだけに今大会は例年以上の混戦が予想される。最激戦区の武南−正智深谷ゾーンに注目すると、王者の浦和南、関東大会を制した武南、新人大会1位の昌平、2位の正智深谷と全国経験チームがひしめく。また、昌平と正智深谷は県U−18S1リーグ(9月22日時点)の1、2位でもあって、互いに勝ち上がれば準々決勝でぶつかる。

ゾーンを武南−聖望学園に広げてマニアックな視点で見れば、準決勝での対戦が期待される武南と成徳大深谷の武南OB指導者対決を楽しみにしたい。武南の内野慎一郎監督と成徳大深谷の為谷洋介監督は同級生で高校3年間は全国大会常連だった。今季は全国高校総体予選3回戦で一足先に実現しており、武南が3−0で勝っている。

このほかのゾーンでは、元Jリーガーの浦田尚希監督が率いる埼玉平成も面白い。浦田監督も武南出身で在籍した3年間は冬の選手権すべてでベスト8以上の成績を残した。プロ時代は川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府で活躍していた。また、最激戦区に入った浦和学院も気になる存在。今季から浦和レッドダイヤモンズのトップ、レディース、ジュニアなどを指導した村松浩監督が就任。経験豊かな指揮官の下、どんな戦いをするのか。

観戦に訪れる際の注意事項として、タクシーや電車・バスなどの公共交通機関の利用をオススメする。荒天などによって会場や時間の変更の可能性もあるので、必ず埼玉県高校体育連盟サッカー専門部WEBサイトを確認してから観戦に向かおう。

(「埼玉蹴球百花繚乱」松澤明美)