主にサッカーJ2リーグを取材している筆者。密かな観戦の楽しみがあるので、お伝えしたい。それは、埼玉県高校サッカー出身選手の出場&対決。例えば、3月23日の大宮アルディージャ対水戸ホーリーホック戦で、大宮アルディージャのサブメンバーに入ったDF菊地光将は浦和東出、また登録外となったがFW佐相壱明は昌平出である。

水戸では浦和東出のDFンドカ・ボニフェイスが先発出場し、控えには武南出のDF細川淳矢が名を連ねた。西武台出のFW清水慎太郎も所属する。清水は大宮からレンタル移籍中で契約上出場できなかったものの、現在4位につける水戸の躍進を支えるストライカーだ。

せっかくの機会なので東のJ2チームから県内高校出身者を紹介しようと思う。

【水戸ホーリホック】DF細川淳矢(武南)、FW清水慎太郎(西武台)、DFンドカ・ボニフェイス(浦和東)
【栃木SC】DF田代雅也(武南)
【大宮アルディージャ】DF菊地光将(浦和東)、FW佐相壱明(昌平)
【東京ヴェルディ】DF若狭大志(浦和学院)、GK鈴木智幸(浦和東)
【FC町田ゼルビア】DF志村膳(埼玉平成)
【横浜FC】DF藤井悠太(武南)
【アルビレックス新潟】MF戸嶋祥郎(市立浦和)
【ツエーゲン金沢】MF金子昌広(正智深谷)、GK新井栄聡(西武台)
【京都サンガF .C .】DF冨田康平(市立浦和)
【徳島ヴォルティス】MF内田航平(正智深谷)
【愛媛FC】FW河原和寿(大宮東)

J2の埼玉県高校サッカー出身者は計16人(松澤調べ※抜けている選手がいたらゴメンなさい)。こうして眺めてみるとGK2人、DF8人、MF3人、FW3人と守備的選手が多い傾向にある。学校別では武南3人、浦和東3人、西武台2人、市立浦和2人、正智深谷2人、昌平1人、浦和学院1人、埼玉平成1人、大宮東1人で、県内強豪でのプレー経験が将来につながっているようだ。

直近3月30日のリーグ第6節では金沢VS横浜FC(石川西部14時キックオフ)、徳島VS新潟(鳴門大塚14時キックオフ)で県内出身者対決が実現しそう。なお、町田VS愛媛(町田14時キックオフ)は、町田の志村が右ハムストリングの肉離れで戦列を離脱しており、残念ながら今節は県内対決が見られない。

観戦初心者が戦術やプレーばかりを追うと難しさを感じるかもしれない。こうやって県内出身者探しをすると、親近感がわき、理解度を深めることに役立つのではないか。もちろん、埼玉に限らず、どの県の方でも楽しめる手段の一つ。選手名鑑を片手に観戦に出掛け、自分なりの視点での観戦法をあみ出してはいかがだろう。

(「埼玉蹴球百花繚乱」松澤明美 )